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こう

口腔ケアについて考える②~肺炎との関係性~


前回に引き続いて、口腔ケアについて考えていきたいと思います。

ある研究結果では、高齢者の肺炎の70 ~ 80 %は口腔内雑菌を不顕性に誤嚥することで生じることが証明されています。

不顕性誤嚥を予防するためには、不顕性誤嚥の防御反射である嚥下反射と咳反射を正常にしなければなりません。この反射の低下は、脳血管障害(明らかなstroke以外でも)の結果生じることは事実です。この反射を起こす機序はまた別の回で考えていきたいと思います。

嚥下反射や咳反射を低下させないためには、もちろんいくつかの方法が考えられるわけですが、口腔ケアによる口腔内刺激もその一つとして検討されます。

脳の感覚野も連動野も口腔関係の領域が約40%を占めていることが示すように、人は食べることや話す事に大きなエネルギーを使っています。

実際、口腔ケアを行うことによって、肺炎の発症を約40 %減少させる成績が得られたとの研究結果もあります。

さらに、老人福祉施設に入所中の高齢者で肺炎罹患すると、抗菌薬を使用しても20%しか救命できなかったが、口腔ケア実施によって肺炎での死亡率を約50%にすることが出来たとの研究結果もあります。

口腔ケアが人間の生体に大きく影響を及ぼすということですね。

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